自分の将来や夢よりもこの子の命が大事
春になって桜が咲く頃。私の決意は既に決まっていました。私は自分の母からも愛されず、再婚した相手ともうまくやっていけず孤独を知っています。そんな愛情をあまり知らない私の元に来てくれたこの子を愛そうと決めました。パパがいなくても、貧乏でもいい。この子がこの世に生まれてきてくれたら私はもうそれだけで満足。
そして大学も辞めました。働けるうちにお金を貯めておかないと。いつ働けなくなるかわからない。とにかく働けるうちに働いていましたね。たぶん結構ぎりぎりまで働いていたと思います。当時のその彼氏ともかなり揉めました。もし産んだとしても俺は関係ない。俺には関わらないでくれ。その代わりに慰謝料として１００万は渡すと言われました。当時の私も堕ろしてほしいと言われた時から愛情が消えてしまっていました。
今後出産を控えているのにお金もなくて。それでもそんな彼からお金を受け取ってこの子を産むのは何か違うと思っていました。そのお金を受け取ってしまったら胸を張って生きていけなくなる気がして。お金は受け取らず。そして今後一切の連絡を取らない事と、何があっても関わらない事を理由に彼と永遠のお別れをしました。
本当の事を言うと、彼にも家族がいてその家族を壊したくないってのがありました。私の母も再婚して色々変わってしまったし…。だったら母１人、子１人の生活を生まれたときから続けていく方がいいと思って。だから私は子どもが生まれてから今まで恋愛もしないし、再婚も一切考えていません。たぶん。こんな大変なときにこの子が産まれてきてくれた事が一生分の幸せともたらしてくれたんだと思って。
未婚でシングルマザーの生活ってかなり厳しいです。お金もないし、時間もないし、自分の時間なんて本当にありません。私の場合は実の母は疎遠になってしまってもう会う事もないと思うんです。後に話すと思いますが、血の繋がらない姉には助けてもらっています。色々あったけど子どもがいるって幸せです。
